調性階層に加え、音程変化の幅やパターンについての記憶が、メロディを理解する手助けとなるのであれば、そいつを逆手にとって、同じような調性や音程変化をする曲を「似た曲」として探すことはできないか?

 こんな素朴な問いに「響きの科楽」のコメント欄で、以下の論文を教えてもらう(asmさんありがとうございます)。コード進行の類似パターンをク ラスタリングすることで、楽曲の「近さ」や「相関」を抽出する。Amazonの「これを買った人はこれにも興味があります」は純粋にユーザのふるまいを蓄 積したデータだが、この仕掛けを楽曲そのものからあぶりだそうというわけ。

 近親調を用いた楽曲クラスタリングシステムの構築に向けて(pdf)
 ポピュラー音楽クラスタリングのための近親調を用いたコード進行類似度の提案

 本書では一歩進んだ”サービス”が紹介されている。Search Inside Musicで、 曲の音響学的属性(メロディ、テンポ、リズム、音色、楽器の編成など)を比較して、似ているか否かを判断する。ユーザーが自分の好きな曲を指定すれば、そ れに似た曲を探して勧めてくれるのだ。残念ながら活動中止になってしまっているようだが、これ、精度によっちゃ喜んで金を出すぜ。

「音楽の科学」はスゴ本: わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる